昭和を生きて

この会は広く一般生活の中で学び続けてきた人々の発表の場として平成という年号を重なるように30余年存在して参りました。

 さて、今年も86日・9日と40度を越すかと云う様な異常な猛暑の中で原爆の日を迎えました。恐ろしい むごたらしい体験をした人は広島・長崎だけではなく、その当時、この国にあっては何処で何をしていた人々もみな同じように命をすり減らすような日々を送っていたことは紛れもありません。

しかし、原爆の式典を目にし戦中・戦後の生活を知る人々が少なくなってきたことを改めて実感いたしました。

 何が平和か、何が幸せか、といえば難しいことかもしれませんが、心の奥に・裏に「かき消してしまいたい」と云う様な思いを抱いて生きる事は、あまり平和でも、幸せでもないように思います。

 こうした心の中のかき消してしまいたいという想いを「忘れたい、口にしたくない、振り返りたくない」という人もいます。生きるためにはそれも一つの手段です。 

 一方、あえて辛い体験を“書き残す”ことであの時代を繰り返したくない、繰り返させないという人もいます。     

 この会では、かつて五周年記念誌の発刊の時に「昭和に生きて」という題で体験談を募集しました。この企画は大きな共感を呼び、たくさんの作品が寄せらました。

来年には元号が変わり、また新しい時代を迎えることになりますが、この度「昭和を生きて」という題をもって作品を募集し 今一度この時代に触れてみたいと思います。

戦争を体験している昭和世代だけではなく、「この時代の親をもつ人」や「何かご意見をもっている人」も寄稿可能です。

いずれ小さな冊子にまとめてみたいとも考えていますので、たくさんの応募をお待ちしております。

 

         平成30830日  







HOME